なぜ自然農なのか?−その1
来るべき食料危機に備えて、自分たちでお米や野菜を作る手段を手に入れようと考えるのはごく自然な発想だと思います。
これまで農業の経験の無い素人が農業を始めようとする場合、農薬も化学肥料も使わない、さらに大型の農業機械も使わない自然農に取り組むのがある意味では1番ハードルが低いと言えます。農地さえ手に入るなら農薬や化学肥料などの経費がかからない、大型の農業機械などの初期投資も必要ないからです。
しかし、実はここに大きな問題があります。日本の有機無農薬の農地は全耕地面積のわずか0.5%しかありません。殆どがいわゆる慣行栽培の農地ですね。1960年の農業基本法以来60年あまり、農薬や化学肥料を投入しないと作物が穫れない農地にしてしまったのです。長年農薬や化学肥料を投入してきた農地でいきなり無農薬・無肥料ではほとんど収穫は望めません。長年化学肥料に頼って来た農地は化学肥料を投入しないと作物を育てる力を失ってしまっているからです。
作物を育てる力を失ってしまった農地をなんとか『無肥料』で作物が収穫出来る農地に変えようとする努力が始まっています。その一つが「菌ちゃん農法」、吉田俊道さんが提唱するユニークな農法ですが今、急速に全国に広がりつつあります。参考にしてみてください。